火薬類取扱保安責任者って一体何?
ついにきた受験の日。受験会場は自分の通っていた学校だったので気兼ねなくいけました。そしていつも講義を受けている教室で受験することとなりました。席はやや前のほうでした。そしてついに試験開始。問題に目を通すと大体参考書で勉強した内容と変わらなく、何とか解くことが出来ました。退出した後は合否が気になりましたが、時がたつうちに忘れてゆき、ある日合否のハガキが来ました。ビビリながら合否を見るとなんと合格と書いてありました。
しかしこの後が大変だったのです。また合格証を取りに合同庁舎までいくと、まだ合格証来てないとの話でしたが、なんだかお金がかかるといわれ当時よくわからなかった私は、きっと合格証の発行料くらいに考えはらって後日取りに来いと言われました。指定された日私は授業があったので行く事が出来ませんでした。すると家に帰ると同時に電話がなり今すぐ取りに来てくださいとのこと。その日は雨が降っていましたが自転車で合同庁舎に行きました。そして合格証ともう一つ黒い手帳のようなものを受け取りました。その後家に帰ってよく見ると、火薬保安手帳と書いてあり、よく調べてみると、現場で必要なもんのだということがわかり、実際に作業に携わらない人が持っていてもいまいがないと事がわかりました。ちゃんと話を聞いておけばよかったなぁと痛感しました。その後何度か火薬類保安協会のほうから事業所のナンタラカンタラというのが来ましたが学生だったので何も申請する事がなくその後手帳は失効して今に至ります。取ってよかったことはコンクリート破砕器作業主任者を取れたのと危険物で免除になったことくらいです。
私が火薬類取扱保安責任者を知ったのは、学校の掲示板に火薬類取扱保安責任者のポスターが張ってあったからです。別に化学科に通っていたわけではないのですが、これをみて無性にこの資格が欲しくなり、火薬類取扱保安責任者について調べました。調べてみると思ったほど難しい試験ではなさそうなので受ける決意をしました。しかも近くの本屋で、今は絶版となった参考書が売られえていたのでよりいっそう拍車が掛かりました。
そして、ポスターに書かれていた電話番号に電話すると願書は郵送してくれないとのことだったので、ちょっと離れた合同庁舎まで自転車で行きもらってきました。受験料を振り込み、願書を提出しようと思って願書をよく読んだら、願書の提出も直接もってこいということだったのでまた合同庁舎までもって行きました。正直めんどくさいなぁと思いましたがほかに方法がなかったので仕方なく行ってきました。
その後、受験勉強に突入しました。ちょうど夏休みのじきだったので時間はたっぷりあり勉強もはかどりました。
そして、受験の日は近づいてきたのです。
このサイトでもたびたび出てきた製造という取扱とは別の資格。ちょっとそのことについてお話しましょう。
火薬類取扱保安責任者は取扱専門の資格ですが、この火薬を製造する際に必要な資格が、火薬類製造保安責任者です。この二つの資格は関連する内容も多く、似たようなイメージがあります。
火薬類製造保安責任者には甲種、乙種、丙種の三種類あり、丙種は火薬類保安責任者と同じ日程で行われ、甲種と乙種は別にの日程で同時に行われます。試験日は丙種は1日ですが、甲種と乙種は11月の上旬の2日間あります。また、甲種と乙種は受験料が高く25900円かかりますが、丙種は取扱と同じで12000円です。これらの話より甲種及び乙種と丙種には大きな差があります。丙種はどちらかというと火薬類取扱保安責任者の延長のような感じを受けます。合格基準は甲種、乙種、丙種ともに各科目60点以上となっています。受験者数も製造は取扱に比べかなり少なく、同時に合格率も大幅に下がっています。ちなみに受験日は平日となっているので、注意してください。
火薬類取扱保安責任者の試験に合格すると他の試験が免除になったり、受講資格がもらえたりします。
まずは先ほどちょっとでてきたコンクリート破砕器作業主任者の受講資格が得られます。この資格は試験を行うのではなく講習を受けるともらえるのですが、その受講資格に火薬類取扱保安責任者を取っていることというのがあります。通常この資格は実務経験が必要なのですが、火薬類取扱保安責任者をもっていると実務経験無しでも受講できます。さらに、通常二日間ある講習も火薬類取扱保安責任者を受験資格として利用すると1日のしかも3時間だけの講習で取得できます。お得ですよ。
それともう一つ。なんと危険物取扱者試験の第2類と第5類の危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法の一部が免除されます。この科目は通常10問出題されるのですが5問が免除になり、残りの5問だけを解答すればよくなります。私の場合、危険物取扱者の他類の免許を持っていたのでさらに免除をうけ、5問のみを解答し第2類と第5類を取得しました。
火薬類取扱保安責任者の試験ですが、ある方法を使うと科目が免除になる場合があります。
まず一つ目は、甲種・乙種火薬類製造保安責任者免状をもっている人は法令と火薬学の両方が免除されます。これはかなりお得なのですが甲種・乙種火薬類製造保安責任者試験は火薬類取扱保安責任者に比べ難しいのであまり現実的ではないのですがもし甲種・乙種火薬類製造保安責任者免状をもっていたら申請したほうがお得です。
次は鉱山保安火薬係員試験に合格した人は火薬学が免除になります。鉱山保安火薬係員試験についてはよくわからないのですが関連資格なので取っている人もいるかもしれません。
次は、大学、高等専門学校、高校及び専門学校で火薬学を修得して卒業した人は火薬学が免除になります。また、大学の工業化学に関する学科において火薬学を専修して卒業した人も火薬学が免除になります。この方法で免除になる人が一番多いのではないでしょうか。大学の工業化学科なら多くの学校で免除になるはずです。